B型肝炎の原因

B型肝炎の原因

B型肝炎は血液から感染する

B型肝炎は血液から感染する B型肝炎は肝細胞がB型肝炎ウイルス(HBV)に侵されることで発症します。
しかし、B型肝炎ウイルスそのものが毒性を持ち肝細胞に障害を起こす訳ではありません。B型肝炎ウイルスそのものの毒性によって肝炎を発症するのではなくて、ウイルス抗原に対する自身の免疫反応によって肝細胞がダメージを受け肝炎を発症すると考えられています。

B型肝炎ウイルスに感染した肝細胞を免疫機能が異物と見なして攻撃する つまり、B型肝炎ウイルスに感染した肝細胞を免疫機能が異物と見なして攻撃するのです。その為、B型肝炎ウイルスに侵されても、免疫機能が未発達な乳幼児の場合は長く発症しない場合があります。そのことが、B型肝炎に多くのキャリアーが存在する理由の1つとも言えます。また、B型肝炎ウイルスの侵入が極一部の肝細胞に留まっている場合や、B型肝炎ウイルスの増殖が抑えられている場合は免疫機能の攻撃が少ないためキャリアーの状態が継続されます。

B型肝炎ウイルスは主に血液によって感染します そして、B型肝炎ウイルスは主に血液によって感染しますが、稀に体液や唾液などで感染する可能性もあると言われています。従って、B型肝炎の感染原因は母子感染と輸血や滅菌不十分な針や医療器具による感染と性行為による感染の3つの感染原因が考えられます。

B型肝炎のタイプ

B型肝炎のタイプ B型肝炎ウイルスに感染すると1~6ヶ月の潜伏期間の後に、一過性の肝炎を発症する場合があります。只、発症した場合でも何の症状も出ない「不顕性感染」の場合や、風邪程度の症状で本人が発症に気が付かない場合もあります。
また、急性症状が出る場合は、全身の倦怠感と食欲不振・吐き気・嘔吐などの症状が表れ、黄疸や肝臓腫大が出る場合もあります。この状態をB型急性肝炎と呼んでいます。
B型肝炎の発症はB型肝炎ウイルスに感染した肝細胞を、免疫機能が異物として攻撃することで肝臓に炎症が起ります。従って、B型肝炎急性憎悪(急性肝炎)は、免疫機能が整っている成人がB型肝炎ウイルスに感染した場合に多く見られます。
つまり、免疫機能が整っているためキャリアーにはならずに、1~6ヶ月の潜伏期間の後に発症する訳です。

母子感染などで乳幼児期に感染した場合は免疫機能が整っていない 一方で、母子感染などで乳幼児期に感染した場合は免疫機能が整っていない為に、直ぐに発症しないでキャリアーになります。つまり、B型肝炎ウイルスと免疫系の戦争が起らない訳です。
その後、成人して免疫機能が整った後に発症した場合は、慢性のB型肝炎になる場合が多いのです。
そして、急性のB型肝炎も慢性のB型肝炎も、入院治療によって90%程度の確率で完治します。しかし、10%程度の患者の症状は治まりますが、完治せず肝硬変や肝細胞癌に移行してしまいます。