血液検査で判るB型肝炎

血液検査で判るB型肝炎

B型肝炎血液検査

B型肝炎血液検査 現在、B型肝炎の血液検査は殆どの病院やクリニックで取り扱われています。特に、中規模以上の病院で検査施設を持っている病院では、採血から1~2時間で検査結果を聞くことができます。従って、多くの総合病院では医師の診察の前に採血を行い1~2時間後に検査結果を聞くシステムを取っていますから、1日で検査と診断を行うことができます。
只、B型肝炎の血液検査でもB型肝炎ウイルスの詳しい数まで調べる精密な血液検査の場合は、即日で検査結果を聞くことはできません。

自前の検査施設を持たない小規模病院 また、自前の検査施設を持たない小規模病院やクリニックの場合、採血は行いますが外部の業者に検査の分析を依頼しますから、検査結果を聞くには1週間程度の時間を要します。

B型肝炎血液検査の意味

B型肝炎血液検査の意味 B型肝炎ウイルスには、HBs抗原・ HBc抗原・ HBe抗原の3種類の抗原とこれに対応する HBs抗体・ HBc抗体・ HBe抗体の3種類の抗体があります。また、これらにDNAポリメラーゼを加えてB型肝炎ウイルスマーカーと呼び意味するところは以下の通りです。

HBs抗原: 陽性の場合はB型肝炎ウイルスに感染しウイルスが肝臓に住み着いている状態を示す最も重要なウイルスマーカー
HBc抗原: B型肝炎ウイルスの芯の部分で、通常の検査では測定できない
HBe抗原: 陽性の場合は血中のB型肝炎ウイルス量が多く感染力が高い状態を示す
HBs抗体: 陽性の場合はかつてB型肝炎ウイルスに感染したが発症しない状態を示す
HBc抗体: 陽性で高値の場合はB型肝炎ウイルスに感染した状態で低値の場合はかつて感染したことを示す
HBe抗体: 陽性の場合はB型肝炎ウイルス量が少なく感染力も低い状態を示す
DNAポリメラーゼ: 陽性はB型肝炎ウイルスが増殖している状態で、陰性は増殖していない状態を示す
AST(GOT): アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの略で、肝細胞が破壊されると血中濃度が上昇する。正常値は9~32だがB型肝炎急性憎悪の場合は1,000を超え劇症肝炎の場合は10,000を超えることもある。
ALT(GPT): アラニンアミノトランスフェラーゼの略で意味はAST(GOT)と同じ。正常値は4~37。