B型肝炎の初期症状

B型肝炎の初期症状

急性B型肝炎

急性B型肝炎 成人がB型肝炎ウイルスに感染すると肝細胞に侵入したウイルスの数によって、初期症状は違ってきます。肝細胞に侵入したウイルスの数が少ない場合は、免疫系が叩く肝細胞の数も少なくて済みますから急性B型肝炎の症状も軽いものになります。
例えば、微熱・全身の倦怠感・食欲不振などです。これらの症状は軽い風邪と同じ症状ですから、見過ごされる場合も多い訳です。

B型肝炎無症候キャリアー 従って、B型肝炎無症候キャリアーと言われている人の中には、この様な初期症状が表れる人も居るのです。本人に自覚が無くとも、B型肝炎ウイルスマーカーには明らかなデータが刻まれていた筈です。
一方、肝細胞に侵入したウイルスの数が多い場合は、高熱・全身の倦怠感・食欲不振に加えて嘔吐や腹部右の痛みや上腹部膨満感や黄疸が見られることがあります。
急性B型肝炎で黄疸が見られるのは成人で30%~50%で、小児の場合は10%以下と言われています。更に、紅茶の様な色の尿が出ることもあります。

血液検査で直ぐに急性B型肝炎と診断 従って、症状がここまで進んだ場合は、病院に行けば血液検査で直ぐに急性B型肝炎と診断されます。通常、この様な急性B型肝炎は、長くとも1ヶ月~2ヶ月程で収まります。そして、殆どの場合は、二度と発症することはありません。

長いキャリアーからの発症

長いキャリアーからの発症 B型肝炎で長くキャリアーの状態が続きHBs抗体陽性やHBc抗体が低値で、ウイルスの感染が一過性で抗体ができている状態の人が、突然、B型肝炎を発症することがあります。
その様な場合の急性B型肝炎の症状は重くなることが多いのです。

最初の発病の初期症状 つまり、最初の発病の初期症状であっても重い症状が出る場合が少なくありません。 即ち、高熱が出て、全身の倦怠感・食欲不振・嘔吐・腹部右の痛み・上腹部膨満感・黄疸・紅茶の様な色の尿などの症状が出ます。また、血液検査によるASTやALTの値は1,000を超え、平常値の数十倍まで跳ね上がることもあります。つまり、それだけ急激に肝細胞が破壊されていることを意味します。この様なケースで稀に劇症肝炎に進む場合があります。